ペレットストーブを安全に効率よく使うためには、
ストーブ本体と組み合わせる適切な配管計画が必要です。
ペレットストーブを設置する際のポイント
POINT1排気筒と煙突
ペレットストーブには屋外に排気するためのパイプが必要ですが、『煙突』『排気筒』と二つの呼び方があります。
これは法規上の分類で、排気の温度が260℃を超える場合に煙突、260℃以下の場合に排気筒という名称で呼ばれます。
排気筒に分類される場合、煙突よりも火災予防上の危険性が少ないとみなされ、設置基準が緩和されます。
ペレットストーブの排気温度は、ほとんどの機種で260℃以下です。ヨーロッパメーカーの製品では、EN規格に則り排気温度が製品の技術仕様書に表記されています。
POINT2排気経路の検討
ペレットストーブは電動のファンで排気をするものなのでどこにでも簡単に設置できます、といった説明を聞くことがあります。
実際にはストーブの排気ファンはさほど強力でないため、屋外が強風のときには風圧で煙突から排気が逆流したり、正常な排気が阻害されることがあります。
そのような状況を避けるために、特に建物の北側に設置する場合には排気筒の位置や部材を慎重に検討します。
POINT3近隣への影響を最低限に
都市部での住宅密集地域でペレットストーブを設置する場合には、隣接する建物へ煙や匂いの影響を極力減らすようにします。
特に隣家の開口部、給気口、洗濯物干し場と排気筒先端の位置関係、方位を確認します。
POINT4換気システムとの調和
24時間換気システムのうち設置割合の高い第3種換気の住宅の場合には、室内の空気が屋外に比べて負圧(室内の方が屋外より低気圧になる)傾向になります。
負圧の度合いが高い場合や、レンジフードを作動させた際に、ペレットストーブの燃焼空気の流れに干渉し正常な運転ができなくなるケースがあります。
これを防ぐために、必要に応じてストーブ用給気口を設けたり、屋外から給気を取り込むパイプを取り付けます。
POINT5先々のメンテナンスを容易に
ストーブを設置したあとにも定期メンテナンスで排気筒内部の掃除を必要とします。
そのため、後々のメンテナンスが可能なように掃除口のついた部材を使ったり、分解と再組み立てが可能なようにしておきます。
POINT6美しい設置
上記のような要素を考慮した上で、意匠的にも美しい設置を常に考えています。デザインが美しく、おさまりの良い設置をするためのオリジナル部材も多く制作しています。
過去の設置実績にもとづいた、ペレットストーブ専門店ならではの提案をします。
いろいろな設置
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温風ダクトを配管し、複数の部屋を暖める多室暖房
建物内装と一体化する埋め込み式(インサート)ストーブ